導入のきっかけ
広告配信からインサイトを得て、
アプリダウンロード数の拡大と効率性を両立したい
「SmartNews」はスマートニュース株式会社が提供する日本最大のニュースアプリです。SmartNewsではモバイルアプリの新規ダウンロードユーザー数の拡大に加え、メッセージやクリエイティブの示唆となる、通常の広告配信では得られないインサイトの獲得を検討していました。
NTTドコモ(以下、ドコモ)の広告プロダクト「docomo Ads Platform」上では、機械学習を通じた様々なターゲティングやインサイト抽出ができると提案を受け、活用することにしました。
データの活用内容
データに基づいたユニークなターゲティングとインサイト抽出で
広告配信のPDCAサイクルをスピーディーに回すことを実現
SmartNewsでは「docomo Ads Platform」上での広告配信に対して、以下4つの目標を設定しました。
1. 新規ユーザーへの効率的なリーチ
2. 新規ダウンロード数のKPI内の最大化
3. 初回ダウンロードの7日後の起動率向上
4. クリエイティブやコンテンツ作成までのプロセス構築
それらを実現するために、フライウィールのデータアナリストやサイエンティストとともに、従来の広告ネットワークでは実現困難な新しい切り口でのユーザーターゲティングを作成し、配信をしていきました。具体的なターゲティングの種類は以下の3点です。
1. 新規ユーザー向けのリーチとタグレスのアプリ広告リターゲティング
携帯キャリアならではのデータを活用することで、新規のユーザーや、新しく入稿される広告クリエイティブの未接触ユーザーなど、独自のターゲティング技術により、より多くのユーザーにリーチできるようになりました。また、フライウィールの技術により、今までではアプリプロモーションだと難しいとされる、広告をクリックした見込み顧客をリターゲティングする手法を取り入れることも可能となりました。
2. 類似ターゲティング
通常ではデータが蓄積された後に類似ターゲティングが活用されますが、フライウィールでは目的に応じた事前分析による類似ターゲティングの設定が可能です。獲得するべき顧客に近いユーザーに対して、効果の高い広告配信が配信初期から実現でき、質の高いユーザーの獲得に貢献することができます。
3. フライウィール独自の機械学習モデル
一般的なコンバージョン最適化配信は、専用のキャンペーンを配信することで学習していきます。フライウィールではクリックやコンバージョンの見込めるスコアの高いユーザーに予め配信ができます。これにより、余計なコストをかけずに獲得数を伸ばすことができました。
広告配信データとキャリアデータをかけ合わせることで、他の広告ネットワークでは検証し難いユニークな分析を実施することができます。例えば、NTTドコモの検索データを活用した、広告のクリックユーザーと非クリックユーザーの特徴比較分析です。このような分析は広告計測ツールをモバイルアプリに導入せずに実施できるため、クリエイティブ検証などのPDCAサイクルをスピーディーに回すことに成功しました。
導入後の効果
アプリインストール後7日後の起動率を最大化し、
開始当初から約33倍のユーザー獲得数まで成長させることに成功
フライウィール独自のターゲティングやインサイトを用いた広告配信の改善を行ったことで、KPI だった「アプリインストール後7日後の起動率」を最大限高めることができ、また広告配信開始当初から比較して約33倍の獲得件数まで成長させることに成功しました。
「7日後の起動率」については他の広告ネットワークや自然流入のインストール ユーザーと比較しても高く、SmartNewsユーザーとの親和性が高いユーザーに効果的なクリエイティブで広告配信できた結果と言えます。
また、検索クエリと年代を組み合わせた分析では、今まで知り得なかった50歳代ユーザーのデジタル上の行動を把握でき、クリエイティブ作成や年代別の施策に落とし込めました。例えば、ワードクラウドを使ってテキストデータを可視化することで、視覚的に以下のインサイトを得ることができます。
1. 50歳以上が50歳未満よりもレシピや競馬関連のクエリが多い
2. 50歳未満では50歳以上がみられないC2Cのフリマアプリなどを活用している
このようなレポートは docomo Ads Platform における広告配信の改善だけではなく、他の施策にも活用することができ、マーケティング全般の効率化を推し進めることができます。
お客様からのコメント
成功事例を基礎に、他媒体への展開を模索していきたいです
なぜフライウィールを選んだのでしょうか?
ドコモ媒体には以前からチャレンジしていて、CPIが良いメニューに絞って効率的な配信はできていたのですが、ボリュームを伸ばせないのが課題でした。ドコモ媒体でデータを活用したターゲティングができると伺って、フライウィールでテスト配信を開始しました。
フライウィールとの取り組みでどんな変化がおこりましたか?
量、質ともに満足のいく実績で、弊社のユーザー獲得ポートフォリオの主要媒体に成長しました。リテンションレートは全媒体でトップの水準です。また、検索データ分析からデモグラフィック別のインサイトを分析してクリエイティブ展開の多様化につながりました。
今後フライウィールとどんなことに取り組んでいきたいですか?
ドコモ媒体での成功事例を基礎に、従来ターゲティングが難しいとされている他媒体への展開を模索していきたいです。
掲載日:2021年4月1日